ハーブ・コンパニオンプランツ
ハーブと野菜の組み合わせは、害虫除けや生育促進、風味向上などの効果が期待できる「コンパニオンプランツ」として知られています。例えば、トマトにはバジルやマリーゴールド、ナス科にはマリーゴールドやセージ、アブラナ科にはローズマリーやセージなどがおすすめです。ただし、相性が悪い組み合わせもあるため注意が必要です。
相性の良いハーブと野菜の組み合わせ例
トマトと相性の良いハーブ
- バジル: アブラムシやアオムシを寄せ付けない。
- マリーゴールド: センチュウよけになり、アブラムシなども寄せ付けない。
- セージ: 害虫を避ける。
- パセリ: 害虫を避け、風味を良くする。
- チャイブ: 害虫を寄せ付けない。
アブラナ科(キャベツ、ブロッコリーなど)と相性の良いハーブ
- ローズマリー: 害虫を避ける。
- セージ: アブラナ科の植物にモンシロチョウが卵を産み付けるのを防ぎ、風味も良くする。
ウリ科(キュウリ、カボチャなど)と相性の良いハーブ
- オレガノ: 風味が増す。
- マリーゴールド: センチュウよけになる。
- ナスタチウム: センチュウやコナジラミを遠ざけ、ナメクジやカタツムリを引き寄せる。
その他
- イタリアンパセリ: ニラ、アスパラガス、ニンジンなどと相性が良い。
- ミント: 繁殖力が旺盛なので、鉢植えにして野菜の近くに置くのがおすすめ。キャベツなどのアブラナ科やトマトと相性が良い。
- ローズマリー: キャベツ、ニンジン、豆類などと相性が良い。
注意点
- 相性の悪い組み合わせ: 互いの成長に悪影響を及ぼす組み合わせもあるため、特定の野菜の植え付けは避ける必要があります(例: バジルとキュウリなど)。
- 環境を合わせる: 水やりや肥料のタイミングが合わせやすいよう、好む環境(日当たり、水分量など)が似ているものを選ぶのがポイントです。
- ミントの繁殖力: 繁殖力が旺盛なミントは、混植すると他の植物の成長を妨げる恐れがあるため、鉢植えにして近くに置くなどの工夫が必要です。
コンパニオンプランツ(Companion Plants)とは、一緒に植えることで互いの成長を助け合ったり、病害虫を遠ざけたりする効果がある植物の組み合わせを指します。共栄作物や共存作物とも呼ばれ、農薬の使用を減らしたい自然農法や家庭菜園で特に役立つ技法です。 主な効果と代表的な組み合わせは以下の通りです。
主な効果
- 害虫抑制・忌避: 植物が放出する特定の香りや成分により、害虫を寄せ付けにくくします。
- 病気予防: 根に共生する微生物の働きによって、土壌中の病原菌の繁殖を抑える効果が期待できます(特にネギ類)。
- 生育促進: 互いに必要な水分や栄養素のバランスを調整したり、生長を助け合う成分を放出したりすることがあります。
- 空間効率化: 異なる生育スピードや根の張り方を持つ植物を組み合わせることで、限られたスペースを有効活用できます。
代表的な組み合わせ例
主な作物 ・相性の良いコンパニオンプランツ効果・理由
トマト&バジル、ネギ類、マリーゴールド バジルが余分な水分を吸収し、最適な水分バランスを保つ。ネギ類は病原菌を減らす。マリーゴールドは害虫を遠ざける。
ナス&ニラ、ネギ類 ニラやネギの根圏微生物が病害虫を抑制する。
キュウリ&長ネギ、マリーゴールド 長ネギは病気予防に、マリーゴールドはウリハムシなどの害虫忌避に役立つ。
イチゴ&ニンニク ニンニクの強い香りがアブラムシやネキリムシを遠ざける。
ブロッコリー&レタス お互いに異なる害虫(アオムシ、ヨトウムシなど)を嫌がる成分を出し合うため、忌避効果がある。
利用の際の注意点
コンパニオンプランツは農薬のような強力な効果はありませんが、自然の力を利用した栽培方法として有効です。ただし、相性の悪い植物を近くに植えると逆効果になることもあるため、適切な組み合わせを選ぶことが重要です。
主とする野菜コンパニオンプランツ効果
キャベツ・コマツナ・チンゲンサイ・ブロッコリー&シュンギク・レタス・ニンジン
独特の香りが、アブラナ科につく「モンシロチョウ」「コナガ」などの害虫を防除する。
コマツナ・チンゲンサイ・ミズナ&ニラ
ニラの香りが、アブラナ科野菜につく害虫「ダイコンハムシ」を忌避する。刈り取ったニラの葉を畝に敷くだけでも効果あり。
キュウリ・カボチャ・スイカ&ネギ
ネギ属植物の根に共生する拮抗菌が分泌する抗生物質が、土壌中の病原菌を減らす。根が浅いタイプのウリ科野菜には、同じように根が浅いネギとの相性がいい。
トマト・ナス・ピーマン&ニラ
ネギ属植物の根に共生する拮抗菌が分泌する抗生物質が、土壌中の病原菌を減らす。根が深く伸びるナス科野菜には、同じように根が深く伸びるニラとの相性がいい。
トマト・ナス・ピーマン&ラッカセイ
ラッカセイの根に付く根粒菌が空気中の窒素を固定して土壌を肥沃にする。根に付く菌根菌がリン酸分などの養分を吸収しやすくする。
トマト&バジル
バジルの香りがトマトにつくアブラムシなどの害虫を忌避。また、トマトの根の周囲の水分を適度に保ってくれるため、糖度などの品質向上にも。
イチゴ&ニンニク
開花が早くなり収穫期間が伸びて収量が増える。ニンニクの香り成分「アリシン」には強い抗菌力があり、イチゴの病気が抑えられる。
サツマイモ&赤ジソ
赤ジソが過剰な肥料分を吸収して、サツマイモのつるぼけを防ぐ。赤ジソの赤い葉色が、サツマイモを食害するアカビロウドコガネを忌避する。
ショウガ&サトイモ
どちらも日陰・水分を好む似たもの同士。サトイモの日陰でショウガがよく育つ。単独で育てた場合よりどちらも生育が良くなる。
タマネギ&クリムソンクローバー
タマネギにつく害虫「アザミウマ」を引き受け、天敵も呼び寄せる。マメ科の根に付く根粒菌が空気中の窒素を固定して土壌を肥沃にする。
トウモロコシ&インゲン・エダマメ
トウモロコシの天敵「アワノメイガ」が寄り付かなくなる。マメ科の根に付く根粒菌が空気中の窒素を固定して土壌を肥沃にする。根に付く菌根菌がリン酸分などの養分を吸収しやすくする。
ニンジン&エダマメ
お互いの害虫を予防する働きがある。ニンジンの「アゲハチョウ」と、エダマメの「カメムシ」を寄せつけにくくし、双方の生育も促進する。
ニンジン&ダイコン
ともに直根性で競合せず肥料分が少ない土で育つため、同じ畝で混植できる。同じ根菜類でもニンジンはセリ科、ダイコンはアブラナ科と科が異なるため、互いの害虫を忌避することができる。
ホウレンソウ&葉ネギ
葉ネギがホウレンソウの硝酸を減らし、えぐみが少なく甘くなる。ネギの根に共生する拮抗菌が、特定の病原菌を抑える。
カブ&葉ネギ
病害虫の発生が抑えられる。葉ネギが過剰な養分を吸収することで、苦みがなく甘いカブになる。
インゲン&ゴーヤ
どちらもつる性野菜なので支柱やネットを有効活用できる。インゲンにつくアブラムシ、カメムシ、アズキノメイガなどの害虫を忌避する。
ハーブには、バジル、ミント、ローズマリーなど、種類によって適した栽培環境が異なります。栽培の基本は、日当たりと風通しの良い場所に置くことですが、日差しに弱い品種もあるため注意が必要です。水やりは土が乾いてからたっぷり与え、水を与えすぎると根腐れを起こす原因になります。こまめに収穫・利用することが、新しい芽を促し株を育てるコツです。
主なハーブの種類と特徴
バジル: 暑さに強く、イタリア料理に欠かせないハーブです。日当たりと水はけの良い土壌を好みます。
ミント: 生命力が強く、水耕栽培にも適しています。アブラムシなどを遠ざける効果があります。地下茎で広がるため、鉢植えがおすすめです。
ローズマリー: 地中海沿岸が原産で、日当たりと水はけの良い乾燥した場所を好みます。
カモミール: リンゴのような甘い香りが特徴です。ジャーマンカモミール(一年草)とローマンカモミール(多年草)があります。
ルッコラ: ゴマのような香りで、サラダなどに利用されます。日当たりの良い、弱アルカリ性の土壌を好みます。
栽培のポイント
場所: 多くのハーブは日光を好みますが、チャービルやチャイブのように半日陰が適した品種もあります。
土: 通気性が良く、水はけの良い、中性から弱アルカリ性の土壌が適しています。市販の培養土でも大丈夫です。
こまめな利用: 収穫のためにこまめに切ることで、新芽が育ちやすくなります。
鉢植え・地植えの選択: ミントのように広がりやすいハーブは、鉢植えで管理するのが安全です。ローズマリーやミントのように寒さに強い種類は地植えも可能です。
水やり: 土が乾いてから水を与えるのが基本です。
水やりは土が乾いてから: 根腐れを防ぐため、土の表面が乾いてから水やりをします。
過保護にしない: ハーブは丈夫なものが多く、肥料は控えめでも育ちます。
ハーブの使い道は多岐にわたり、料理、飲み物、香りを楽しむ方法などがあります。料理では風味付けや臭み消しに、ハーブティーとして飲んだり、アロマテラピーに活用したり、ガーデニングで鑑賞したりすることもできます。
料理・飲み物
- 風味付け:肉や魚、野菜に加えて香りをつけたり、臭み消しに使ったりします。
- ハーブティー:乾燥させた葉や花をお湯で蒸らして、ハーブティーとして楽しみます。
- ソース・ペースト:バジルペーストやハーブバターなど、自家製のソースやペーストにしたり、オイルやビネガーに漬け込んで風味付けに活用したりできます。
- ハーブウォーター:炭酸水や水にハーブの葉を漬け込んで、爽やかな飲み物を作れます。
- 薬味:やわらかい茎を刻んで、小ネギのように薬味として使えます。
香り・美容
- アロマテラピー:部屋に飾ったり、乾燥させたものをポプリとして使ったり、お風呂に浮かべてリラックスしたりできます。
- フェイシャルスチーム:ドライハーブを熱湯に入れて湯気を顔に当てることで、リラックス効果を得られます。
その他
- ガーデニング:寄せ植えやハンギングバスケットなど、観賞用としても楽しめます。キッチンガーデンとして活用するのもおすすめです。
- 小物づくり:押し花にしたり、アクセサリーの素材にしたりする人もいます。